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… | 115/06/12(金)07:44:20 No.70906476 前川ぁ! |
… | 215/06/12(金)08:18:44 No.70906507 ぬめは激怒した |
… | 315/06/12(金)08:36:38 No.70906534 必ず、かの邪恥淫虐のはめこを除かなければならぬと決意した |
… | 415/06/12(金)08:39:08 No.70906539 ぬめには性事がわからぬ |
… | 515/06/12(金)08:44:19 No.70906552 ぬめは、村のペットである。芋を食い、がおると遊んで暮して来た。 |
… | 615/06/12(金)08:51:09 No.70906563 けれども性に対しては、人一倍に敏感であった |
… | 715/06/12(金)09:03:31 No.70906580 きょう未明ぬめは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此のdatの市にやって来た |
… | 815/06/12(金)09:26:08 No.70906602 シャー |
… | 915/06/12(金)09:33:21 No.70906605 ぬめには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気ながおると二人暮しだ。 このがおるは、村の或る律気なジョンソンを、近々、花婿として迎える事になっていた。 |
… | 1015/06/12(金)10:02:04 No.70906630 結婚式も間近かなのである ぬめは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ 先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた |
… | 1115/06/12(金)10:06:09 No.70906634 ぬめには竹馬の友があった。ゲインちゃんである。今は此のdatの市で、恐喝をしている。 その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。 |
… | 1215/06/12(金)10:32:22 No.70906652 歩いているうちにぬめは、まちの様子を怪しく思った ひっそりしている もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、 けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい のんきなぬめも、だんだん不安になって来た 路で逢った若い「」をつかまえて、 何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈はずだが、 と質問した 若い「」は、尻を振って答えなかった |
… | 1315/06/12(金)10:47:49 No.70906662 しばらく歩いて腰痛に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した 腰痛は答えなかった ぬめは両手で腰痛のからだをゆすぶって質問を重ねた 腰痛は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた 「はめこは、人を犯します。」 「なぜ犯すのだ。」 「恋心を抱いている、というのですが、誰もそんな、恋心を持っては居りませぬ。」 「たくさんの人を犯したのか。」 「はい、はじめはセクシースレイブくみさまを。それから、御自身の尻穴を。それから、ピスタチオさまを。それから、尺八大魔王さまを。それから、副社長さまを。それから、殺人鬼のdatひろしを。」 「おどろいた。はめこは乱心か。」 「いいえ、乱心ではございませぬ。絶頂を、感ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下のちんぽをも、お使いになり、少しく派手な暮しをしている者には、ちんぽひとつずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めばバイブを突っ込まれて、犯されます。きょうは、六人犯されました。」 |
… | 1415/06/12(金)11:41:35 No.70906725 なんだこの なんだこの 凝ってる・・ |
… | 1515/06/12(金)11:50:27 No.70906743 聞いて、ぬめは激怒した。 「呆あきれたはめこだ。生かして置けぬ。」 ぬめは、単純なぬこであった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。 たちまちぬめは、和ゴス忍者に捕縛された。 調べられて、ぬめの指先からはかぎ爪が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。 ぬめは、はめこの前に引き出された。 「このかぎ爪で何をするつもりであったか。言え!」暴君はめこは静かに、けれども威厳を以って問いつめた。 そのはめこの顔は蒼白で、股間の襞は、刻み込まれたように黒かった。 |
… | 1615/06/12(金)12:04:52 No.70906764 はめこに犯されるってほぼ死刑宣告だよね… |
… | 1715/06/12(金)12:10:33 No.70906773 「市をはめこの手から救うのだ。」とぬめは悪びれずに答えた。 「おまえがか?」はめこは、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、股の渇きがわからぬ。」 「言うな!」とぬめは、いきり立って反駁した。「人の貞操を犯すのは、最も恥ずべき悪徳だ。はめこは、「」の尿道をさえ犯して居られる。」 「犯すのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人のちんぽは、あてにならない。まんこは、もともと色慾のかたまりさ。乾かしては、ならぬ。」はめこは落着いて呟つぶやき、ほっと溜息をついた。 「わしだって、絶頂を望んでいるのだが。」 「なんの為の絶頂だ。自分の快楽を守る為か。」こんどはぬめが嘲笑した。「罪の無い人を犯して、何が絶頂だ。」 「だまれ、下賤の者。」はめこは、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな清らかなものでもしゃぶれる。わしには、人の股間の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、二穴責めになってから、泣いて喜んだって聞かぬぞ。」 |
… | 1815/06/12(金)12:13:20 No.70906779 誰が照れながら衣を差し出すんだろう |
… | 1915/06/12(金)12:15:48 No.70906783 「ああ、王は悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で居るのに。 命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、ぬめは足もとに視線を落し瞬時ためらい、 「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人のがおるに、 亭主を持たせてやりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」 「ばかな。」とはめこは、嗄れた声で低く笑った。「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小猫が帰って来るというのか。」 「そうです。帰って来るのです。」ぬめは必死で言い張った。「私は約束を守ります。 私を、三日間だけ許して下さい。飼い主が、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、 よろしい、この市にゲインちゃんという追いはぎがいます。私の無二の友人だ。あれを、 人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、 あの友人を犯し尽くして下さい。たのむ、そうして下さい。」 |
… | 2015/06/12(金)12:17:18 No.70906785 おなかいたい |
… | 2115/06/12(金)12:19:19 No.70906788 それを聞いてはめこは、淫乱な気持で、そっと北叟笑んだ。生意気なことを言うわい。 どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、放してやるのも面白い。 そうして身代りのゲインちゃんを、三日目に犯してやるのも気味がいい。 双頭バイブは、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りのゲインちゃんを貝合わせに処してやるのだ。 世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。 「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。 おくれたら、その身代りを、きっと犯すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」 「なに、何をおっしゃる。」 「はは。処女膜が大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」 メロスは口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなくなった。 |
… | 2215/06/12(金)12:21:07 No.70906791 メロスになってるじゃねーか! |
… | 2315/06/12(金)12:21:51 No.70906793 竹馬の友、ゲインちゃんは、深夜、王城に召された。 暴君はめこの面前で、佳き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。 ぬめは、友に一切の事情を語った。 ゲインちゃんは無言で首肯き、ぬめの千円をひしと奪い取った。 友と友の間は、それでよかった。 ゲインちゃんは、ちゃぶ台に座った。ぬめは、すぐに出発した。 初夏、満天の星である。 |
… | 2415/06/12(金)12:25:18 No.70906802 ぬめはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、 村へ到着したのは、翌る日の午前、陽は既に高く昇って、 村人たちは野に出て仕事をはじめていた。 ぬめの十六の飼い主も、きょうはペットの代りにえびふらい群の番をしていた。 よろめいて歩いて来るペットの、疲労困憊の姿を見つけて驚いた。 そうして、うるさくペットに質問を浴びせた。 「なんでも無い。」ぬめは無理に笑おうと努めた。 「市に用事を残して来た。またすぐ市に行かなければならぬ。 あす、おまえの結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」 がおるは頬をあからめた。 「うれしいか。綺麗きれいな衣裳も買って来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」 ぬめは、また、よろよろと歩き出し、家へ帰って二次元のフィギュアを飾り、祝宴の席を調え、 間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。 |
… | 2515/06/12(金)12:33:29 No.70906824 おい千円 |
… | 2615/06/12(金)12:35:29 No.70906828 眼が覚めたのは夜だった。ぬめは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。 婿のジョンソンは驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、葡萄の季節まで待ってくれ、と答えた。 ぬめは、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。婿のジョンソンも頑強であった。 なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。 結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、管理人さんへの宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、 ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。 祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、 狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺え、陽気に歌をうたい、録音をあぷ小に上げた。 ぬめも、満面に喜色を湛たたえ、しばらくは、はめことのあの約束をさえ忘れていた。 祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、オフで即ハメしても全く気にしなくなった。 |
… | 2715/06/12(金)12:39:23 No.70906832 ぬめは、一生このままここにいたい、と思った。この佳い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、 いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。ままならぬ事である。 ぬめは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。 あすの日没までには、まだ十分の時が在る。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。 その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの家に愚図愚図とどまっていたかった。 ぬめほどの猫にも、やはり未練の情というものは在る。今宵呆然、歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、 「おめでとう。私は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。 大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえには優しいジョンソンがあるのだから、決して寂しい事は無い。 おまえのペットの、一ばんきらいなものは、人を犯す事と、それから、芋を食わせる事だ。 おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな芋でも作ってはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。 おまえのペットは、たぶん偉い猫なのだから、おまえもその誇りを持っていろ。」 |
… | 2815/06/12(金)12:39:49 No.70906833 ジョンソンがいる所で乱交始めたらまずいよ… |
… | 2915/06/12(金)12:44:49 No.70906838 がおるは、夢見心地で首肯うなずいた。 ぬめは、それからジョンソンの肩をたたいて、 「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、がおるとだとふらいだけだ。 他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、ぬめの弟になったことを誇ってくれ。」 ジョンソンは揉もみ手して、てれていた。ぬめは笑って村人たちにも会釈して、 宴席から立ち去り、ポンプ小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。 眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃である。 ぬめは跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、 約束の刻限までには十分間に合う。きょうは是非とも、あのはめこに、 人の信実の存するところを見せてやろう。そうして笑って回転ベッドに上ってやる。 ぬめは、悠々と身仕度をはじめた。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。 身仕度は出来た。さて、ぬめは、ぶるんと両腕を大きく振って、雨中、矢の如く走り出た。 |
… | 3015/06/12(金)12:48:41 No.70906844 私は、今宵、犯される。犯される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。 はめこのパンティストッキングを引き破る為に走るのだ。走らなければならぬ。 そうして、私は犯される。若い時から名誉を守れ。さらば、ふるさと。 若いぬめは、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。にゃー、にゃーと大声挙げて自身を叱りながら走った。 村を出て、野を横切り、森をくぐり抜け、隣村に着いた頃には、雨も止やみ、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。 ぬめは額の汗を肉球で払い、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練は無い。 がおるたちは、きっと佳い夫婦になるだろう。私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。 まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と 持ちまえの呑気のんきさを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。 |
… | 3115/06/12(金)12:53:00 No.70906852 なんでがおるの旦那がジョンソンなんだろう 弁さんなら納得できるが… |
… | 3215/06/12(金)12:56:47 No.70906858 ぶらぶら歩いて二里行き三里行き、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、 降って湧わいた災難、ぬめの足は、はたと、とまった。見よ、前方の川を。 きのうの即ハメで山の水源地は氾濫し、白濁流滔々と下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、 どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵に橋桁を跳ね飛ばしていた。 ぬめは茫然と、立ちすくんだ。あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、 繋舟は残らず浪に浚われて影なく、渡守りの姿も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、 海のようになっている。ぬめは川岸にうずくまり、盛りが付いたように鳴きながら 神様に手を挙げて哀願した。「ああ、鎮めたまえ、荒れ狂う流れを! 時は刻々に過ぎて行きます。太陽も既に真昼時です。あれが沈んでしまわぬうちに、 王城に行き着くことが出来なかったら、あの佳い友達が、私のために死ぬのです。」 |
… | 3315/06/12(金)12:59:57 No.70906864 白濁流は、ぬめの叫びをせせら笑う如く、ますます激しく躍り狂う。 浪は浪を呑み、捲き、煽り立て、そうして時は、刻一刻と消えて行く。 今はぬめも覚悟した。泳ぎ切るより他に無い。ああ、神々も照覧あれ! 白濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこそ発揮して見せる。 ぬめは、ざんぶと流れに飛び込み、百匹の大おたまじゃくしのようにのた打ち荒れ狂う浪を相手に、 必死の闘争を開始した。満身の力を腕にこめて、押し寄せ渦巻き引きずる流れを、 なんのこれしきと掻きわけ掻きわけ、めくらめっぽう獅子奮迅の人の子の姿には、 神も哀れと思ったか、ついに憐愍を垂れてくれた。 押し流されつつも、見事、対岸の樹木の幹に、すがりつく事が出来たのである。 ありがたい。メロスは猫のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた先きを急いだ。 一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。 ぜいぜい荒い呼吸をしながら峠をのぼり、のぼり切って、ほっとした時、 突然、目の前に一隊の山賊が躍り出た。 |
… | 3415/06/12(金)13:01:14 No.70906865 おい、メロス! |
… | 3515/06/12(金)13:02:40 No.70906867 「待て。」 「何をするのだ。私は陽の沈まぬうちに王城へ行かなければならぬ。放せ。」 「どっこい放さぬ。持ちもの全部を置いて行け。」 「私には処女の他には何も無い。その、たった一つの処女膜も、これからはめこにくれてやるのだ。」 「その、処女が欲しいのだ。」 「さては、はめこの命令で、ここで私を待ち伏せしていたのだな。」 山賊たちは、ものも言わず一斉にバイブを振り挙げた。 ぬめはひょいと、からだを折り曲げ、山猫の如く身近かの一人に襲いかかり、 そのバイブを叩き落として、 「気の毒だが正義のためだ!」と猛然一撃、たちまち、三人を引っ掻き倒し、 残る者のひるむ隙に、さっさと走って峠を下った。 |
… | 3615/06/12(金)13:03:17 No.70906868 時々顔を出すメロスが腹筋に悪い |
… | 3715/06/12(金)13:04:47 No.70906870 白濁流とか分かってても吹いてしまう… |
… | 3815/06/12(金)13:05:27 No.70906871 一気に峠を駈け降りたが、流石に疲労し、折から午後の灼熱の太陽がまともに、かっと照って来て、 ぬめは幾度となく眩暈を感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、 ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。 ああ、あ、白濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天、ここまで突破して来たぬめよ。 真の勇者、ぬめよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。 愛する友は、おまえを信じたばかりに、やがて犯されなければならぬ。 おまえは、稀代の不信の人間、まさしくはめこの思う肉壺だぞ、と自分を叱ってみるのだが、 全身萎えて、もはや芋虫ほどにも前進かなわぬ。路傍の草原にごろりと寝ころがった。 身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐れた根性が、 心の隅に巣喰った。 |
… | 3915/06/12(金)13:06:19 No.70906873 終わったらログ上げといてね |
… | 4015/06/12(金)13:13:12 No.70906883 私は、これほど努力したのだ。約束を破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。 動けなくなるまで走って来たのだ。私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截ち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。 愛とモンプチの血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。 私は、よくよく不幸な猫だ。私は、きっと笑われる。私の飼い主も笑われる。私は友を欺いた。 中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。 これが、私の定った運命なのかも知れない。ゲインちゃんよ、ゆるしてくれ。 君は、いつでも私に千円借りた。私も君に、返せと言わなかった。私たちは、本当に佳い友と友であったのだ。 いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった。いまだって、君は私を無心に待っているだろう。 ああ、待っているだろう。ありがとう、ゲインちゃん。よくも私を信じてくれた。それを思えば、たまらない。 友と友の間の借金は、この世で一ばんやっちゃいけないのだからな。 |
… | 4115/06/12(金)13:16:01 No.70906890 ゲインちゃん、私は走ったのだ。君を欺くつもりは、みじんも無かった。信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで来たのだ。白濁流を突破した。山賊の囲みからも、するりと抜けて 一気に峠を駈け降りて来たのだ。私だから、出来たのだよ。ああ、この上、私に望み給うな。 放って置いてくれ。どうでも、いいのだ。私は負けたのだ。だらしが無い。笑ってくれ。 はめこは私に、ちょっとおくれて来い、と耳打ちした。おくれたら、身代りを犯して、 私を助けてくれると約束した。私ははめこの卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、 私ははめこの言うままになっている。私は、おくれて行くだろう。はめこは、ひとり合点して私を笑い、 そうして事も無く私を放免するだろう。そうなったら、私は、死ぬよりつらい。私は、永遠に裏切者だ。 地上で最も、不名誉の人種だ。 |
… | 4215/06/12(金)13:18:02 No.70906892 ゲインちゃんよ、私も犯されるぞ。君と一緒に破瓜させてくれ。 君だけは私を信じてくれるにちがい無い。いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者として生き伸びてやろうか。 村には私の家が在る。だとふらいも居る。飼い主夫婦は、 まさか私を村から追い出すような事はしないだろう。 正義だの、信実だの、愛だの、考えてみれば、くだらない。 人を犯して自分が生きる。それが人間世界の定法ではなかったか。 ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、醜い裏切り者だ。 どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉かな。 ――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。 |
… | 4315/06/12(金)13:20:34 No.70906895 ふと耳に、潺々、水の流れる音が聞えた。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。 すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、 先輩の股の裂目から滾々と、何か小さく囁きながら上質のウーロン茶が湧き出ているのである。 そのウーロン茶に吸い込まれるようにぬめは身をかがめた。ウーロン茶を両手で掬って、 一くち飲んだ。ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。 肉体の疲労恢復と共に、わずかながら希望が生れた。義務遂行の希望である。 わが身を犯して、名誉を守る希望である。斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、 葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。 私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。 私は、信じられている。私の処女なぞは、問題ではない。 犯されてお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。 私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。 走れ! ぬめ。 |
… | 4415/06/12(金)13:22:25 No.70906901 私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。 悪い夢だ。忘れてしまえ。五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。 ぬめ、おまえの恥ではない。やはり、おまえは真の勇者だ。再び立って走れるようになったではないか。 ありがたい! 私は、正義の士として死ぬ事が出来るぞ。ああ、陽が沈む。ずんずん沈む。 待ってくれ、神様よ。私は生れた時から正直な猫であった。正直な猫のままにして死なせて下さい。 |
… | 4515/06/12(金)13:26:14 No.70906908 路行く人を押しのけ、跳はねとばし、ぬめは朱色の風のように走った。 野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒宴の人たちを仰天させ、 ありがたい犬を蹴けとばし、小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。 一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。 「いまごろは、あのゲインちゃんも、自動ピストンマシンにかかっているよ。」 ああ、その少女、その少女のために私は、いまこんなに走っているのだ。 その少女を犯させてはならない。急げ、ぬめ。おくれてはならぬ。 愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。 ぬめは、いまは、ほとんど全裸体であった。呼吸も出来ず、二度、三度、肉球から血が噴き出た。 見える。はるか向うに小さく、datの市の塔楼が見える。 塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。 「ああ、ぬめ様。」うめくような声が、風と共に聞えた。 「誰だ。」ぬめは走りながら尋ねた。 |
… | 4615/06/12(金)13:32:00 No.70906913 「メイでございます。貴方のお友達ゲインちゃんのクラスメイトでございます。」その若い石工も、メロスの後について走りながら叫んだ。「もう、駄目でございます。 むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あの方かたをお助けになることは出来ません。」 「いや、まだ陽は沈まぬ。」 「ちょうど今、あの方がレイプ刑になるところです。ああ、あなたは遅かった。おうらみ申します。 ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」 「いや、まだ陽は沈まぬ。」ぬめは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。 「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分の貞操が大事です。 あの方は、あなたを信じて居りました。ベッドの上に引き出されても、平気でいました。 はめこが、さんざんあの方をからかっても、いい加減にしないと殴るよ、とだけ答え、 釘バットを打ちつづけている様子でございました。」 |
… | 4715/06/12(金)13:34:34 No.70906919 「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。 間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。人の命も問題でないのだ。 私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い! メイ。」 「ああ、あなたは気が狂ったか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。走るがいい。」 言うにや及ぶ。まだ陽は沈まぬ。最後の死力を尽して、ぬめは走った。ぬめの頭は、からっぽだ。 何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。 陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、 ぬめは疾風の如く刑場に突入した。間に合った。 「待て。その人を殺してはならぬ。ぬめが帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」 と大声で刑場の群衆にむかって叫んだつもりであったが、喉がつぶれて嗄れた声が幽かすかに出たばかり、 群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。 すでに公開まな板ショーの舞台が高々と立てられ、縄を打たれたゲインちゃんは、徐々にシャツがめくり上げられてゆく。 |
… | 4815/06/12(金)13:36:27 No.70906920 ぬめはそれを目撃して最後の勇、先刻、白濁流を泳いだように群衆を掻きわけ、掻きわけ、 「私だ、和ゴス! 犯されるのは、私だ。ぬめだ。彼を人質にした私は、ここにいる!」 と、かすれた声で精一ぱいに叫びながら、ついに台に昇り、開脚されてゆく友の両足に、 齧かじりついた。群衆は、どよめいた。あっぱれ。ゆるせ、と口々にわめいた。 ゲインちゃんの縄は、ほどかれたのである。 |
… | 4915/06/12(金)13:40:00 No.70906925 「セリヌンティウス。」ぬめは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。 君が若もし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」 ゲインちゃんは、すべてを察した様子で首肯き、釘バットを握ると刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くぬめの頭頂を殴った。 殴ってから優しく微笑ほほえみ、 「ぬめぬめ、千円貸して。同じくらい音高く千円札貸して。私はこの三日の間、たった一度だけ、千円なくした。 生れて、はじめて千円なくした。君が千円貸してくれなければ、私は君と抱擁できない。」 ぬめは腕に唸うなりをつけてゲインちゃんの頬に千円札を叩きつけた。 「ありがとう、友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。 |
… | 5015/06/12(金)13:40:54 No.70906926 そこでセリヌンティウス出てきちゃダメだろ… |
… | 5115/06/12(金)13:41:33 No.70906927 そのセリヌンティウスわざとだろ!? |
… | 5215/06/12(金)13:43:10 No.70906930 釘バットでそんなに殴ったら死んじゃうよ! |
… | 5315/06/12(金)13:44:02 No.70906933 吹いた |
… | 5415/06/12(金)13:46:41 No.70906940 ひどい誤植を見たわマジ… |
… | 5515/06/12(金)13:49:55 No.70906945 群衆の中からも、歔欷の声が聞えた。 色情狂はめこは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。 「おまえらの望みは叶ったぞ。おまえらは、わしの心に勝ったのだ。 信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。どうか、わしをも仲間に入れてくれまいか。 どうか、わしの願いを聞き入れて、おまえら二人を一緒に犯させてほしい。」 どっと群衆の間に、歓声が起った。 「万歳、はめこ万歳。」 ひとりの駄コラ「」が、緋の金田をぬめに捧げた。ぬめは、まごついた。 佳き友は、気をきかせて教えてやった。 「ぬめぬめ、君は、まっぱだかじゃないか。早くその金田をまとうがいい。 この可愛い「」さんは、ぬめの裸体を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」 勇者は、ひどく赤面した。 |
… | 5615/06/12(金)13:52:16 No.70906946 >なんでがおるの旦那がジョンソンなんだろう 川を氾濫させるほどの白濁液を出せそうなのが 他にガロン塚本くらいしか思いつかなかった そして結婚式の場で名前が出せる男キャラは 花婿しかいなかったんだ 違和感あるだろうとは思ったけどそこは勘弁してほしい |
… | 5715/06/12(金)13:53:35 No.70906948 おつかれ でも結局犯されてるじゃねえか! |
… | 5815/06/12(金)13:54:08 No.70906952 大作すぎる |
… | 5915/06/12(金)13:56:22 No.70906956 おつかれ だといおさむの次回作にご期待ください! |
… | 6015/06/12(金)14:09:18 No.70906962 長文キモいよー! |
… | 6115/06/12(金)14:30:31 No.70906973 走れエロス |
… | 6215/06/12(金)14:40:16 No.70906986 ウーロン茶ってあれか 上等なやつか |
… | 6315/06/12(金)14:54:13 No.70906999 読んでみたけど20分以上かかるのな これ… |
… | 6415/06/12(金)14:57:18 No.70907008 全部読んだわ…マジ |
… | 6515/06/12(金)15:03:32 No.70907018 走れぬめろす |
… | 6615/06/12(金)15:24:16 No.70907034 最後は芋を差し出したぽてとさんが肘鉄喰らうと予想してたけど違ったな |
… | 6715/06/12(金)18:18:50 No.70907299 帰ってきたら小説が出来てた |
… | 6815/06/12(金)19:10:09 No.70907383 >>なんでがおるの旦那がジョンソンなんだろう >川を氾濫させるほどの白濁液を出せそうなのが >他にガロン塚本くらいしか思いつかなかった そこまで考えて書いてたの!? 本気出し過ぎだよ「」ちゃん |
… | 6915/06/12(金)19:19:37 No.70907401 なにこの…なに |
… | 7015/06/12(金)19:32:12 No.70907428 これは保存だな |
… | 7115/06/12(金)20:17:10 No.70907522 最初の方で副社長が犠牲になってるけど 村だったらその時点で江戸ちゃんがキレてはめこボコボコにするよね |
… | 7215/06/12(金)20:27:17 No.70907542 江戸ゲインの憧れの人は副社長なんだっけ |
… | 7315/06/12(金)20:43:43 No.70907595 そもそも本当ならはめこじゃ副社長や尺八大魔王に勝てるわけが… |
… | 7415/06/12(金)20:45:11 No.70907600 何が本当ならなのかよくわからない |
… | 7515/06/12(金)20:52:25 No.70907636 そこらへんが逆に暴虐なはめこ王の権力の恐ろしさを表してる気がする こんな人達でさえ逆らえないんだ、って |
… | 7615/06/12(金)21:14:43 No.70907715 暴虐じゃなくて邪恥淫虐だからね しかたないね |
… | 7715/06/12(金)21:43:06 No.70907823 まあdatの素敵な仲間たちでやった学芸会ということだな |
… | 7815/06/12(金)21:51:15 No.70907840 メロスとセリヌンティウスってdatの素敵な仲間だったんか |
… | 7915/06/12(金)22:37:38 No.70907954 なんだこれなんだ |
… | 8015/06/12(金)22:57:30 No.70908023 メロスは平気だったけどセリヌンティウスは卑怯だよ |
… | 8115/06/13(土)01:17:44 No.70908370 感動した |
… | 8215/06/13(土)07:40:09 No.70908633 ジョンソンはそこまで深く考えてるのかと感心した その力を誤植に向けて欲しかった |