サッチーとそのクローンの誕生
虹裏ユーザ向けのサービスにサッチーというものがある(「」サッチー、「」ッチーとも。公式サイトでも表記は揺れている)。これはユーザが任意の虹裏(dat/img)上のスレッドを登録するとサッチーがそのユーザに代わってスレッドを、その寿命が尽きるまで追跡・保存するというものだ。スレッドに添付された画像のほか、スレッドからリンクされた特定のアップローダ上の画像なども保存する。スレッドの登録の際にタグを入力させることで、後から検索しやすくもなっている。非常に良くできたサービスだ。
このサッチー、年に数回停止してしまうことがあった。それは web 上のサービスということでしかたのないことなのだが、今年に入ってずいぶん長いこと止まったことがあったのだ。記憶が確かなら 2 月頃に数日、3 月頃に 1 ヶ月分くらい止まっただろうか。その間、特に公式のアナウンスもなかったので虹裏ユーザもさすがに不安になり、代替サービスを模索し始めた。
img では早くからサッチークローンを制作したユーザもいたようである。3 月下旬には公開され、今も稼働している。
虹裏 dat では…
さて虹裏 dat では 4 月に入ってもそういう動きは見られなかったので、じゃあやるかということで作り始めた。前述のとおり 4 月上旬くらいの事だったと思う。その頃はタテログを作っていたので、内部の仕組みはそれをそのまま利用することにした。つまりタテログはすべてのスレッドを 1 ヶ月分ログしている。1 ヶ月過ぎたら削除される。サッチー的サービスに登録されたスレッドはその削除を免れるようにするだけの話だ。もちろんタグ周りのスキーマとか UI とかは一から作る必要があるのだが。
ということで、それほど開発に手間もかからず、4 月 16 日には dat に公開し、今も稼働している。名前はなんでもよかったのだが、サッチークローンなので「○○ッチー」的な名前が機能を連想しやすいだろうということで、最初に思いついた「リッチー」とした。ライオネル。
もともとサッチーは「電脳コイル」というアニメに出てきた巡回オートマトンのことなので、「」サッチーもスレッドを巡回するの動作にひっかけたネーミングであるはずである。リッチーというネーミングには別にそういう深い意味はない。
現在
ちなみに当のサッチーはその後復旧し、今も稼働している。なのでぶっちゃけて言えばリッチーはいらない子になってしまったのであった。ただしサッチーは今でもたまにデータベースが停止してしまうことがあるようなので、まあバックアップとしては残してていいんじゃないかな? ということでそのままにしてある。
突貫で作った割に、リッチーにはサッチーが持っている機能をあらかた実装したのだが、まだ決定的に欠けているものがある。残念ながらユーザの中には特定の他のユーザへの私怨なのか、あまりふさわしくないスレッドを登録したり、ふさわしくないタグを登録したりする人がいるのである。そういうのを自動的かつ効率的に察知したり、抑制したり、削除したりする仕組みをまだ作っていない(仕組みがないだけで、データは直接データベースをいじればいいのだが)。
そして…
しかしとりあえずサービスとしてはすでに回っているので、とりあえずタテログとリッチーをいじるのはこのへんで一段落とし、wasavi を開発のメインストリームに戻そうと思う。Blink Opera も公開されたし。