going back and forth #2

vim には特殊なレジスタ [cci]=[/cci] がある。これは本当に特殊だ。まず読み込み専用である。そして、このレジスタを指定した時点でモードが 1 行入力状態に移行する。

なにを入力すればいいのかというと、四則演算式である。式を入力すると、その計算結果がレジスタの値になる。したがって、例えば

"=99*99P

などというキーストロークによりバッファに [cci]9801[/cci] が入力される。ちょっとした電卓代わりになる。

これを wasavi に実装したい。

実装にあたっては、いろいろな角度から考えることがある:

  • 四則演算式と書いたが、他の演算子もあるかもしれない。vim のそのへんの仕様を確認する必要がある
  • 前の記事で、リテラル入力時に backspace を使えるようにした。これは四則演算式の入力もリテラル入力の一種として実装するつもりだったからで、つまり長い式を入力するために最低限それくらいはないと辛かろーということなのだが、やはり vim と同様に 1 行入力状態を挟んだほうが良いかもしれない。その方が、すでに存在する様々な編集のためのショートカットが使えるからである。特に、クリップボードから式を貼り付けたい場合にリテラル入力にもクリップボード操作の処理を実装することはない(クリップボードからの読み込みは非同期なので面倒くさいのである)
  • モードの遷移に関して、wasavi のそれはちょっと良くない実装がある。例えば、ex コマンド入力中に [cci]^R=<式>[/cci] などというキーストロークで計算結果を得たい場合、1 行入力状態からさらに 1 行入力状態に移行することになる。この時、遷移前の行の状態(内容とカーソル位置)を覚えておいたり、逆方向に遷移した場合はそれらを復帰させる必要がある。現在の wasavi の実装はそれを考慮していない
  • モードの保持に関してもうひとつ良くない実装は、モードの下にサブモードがあることだ。これはレジスタ名の入力、リテラル入力、コンソールのプロンプトなどがある。これはサブモードにする必要は本来はない。不必要に複雑になっているのでこれも併せて修正したい

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *