wasaviはtextareaの他にcontenteditable属性の付いた要素も編集できるわけだが、そういう要素にどのように中身を埋めていくかはサイトによって異なり、統一されたものはない。そういうわけで、writeasというオプションを用意している。これには以下の値を割り当てられる:
- html — バッファの内容を markdown とみなし、html を構築する(デフォルト)
- div — 各行につき div 要素を生成する
- p — 各行につき p 要素を生成する
- textAndBreak — 各行につきテキストノードを生成し、改行として br 要素を追加する
- plaintext — バッファ全体を単体のテキストノードにする
issue #156でこの割当をサイトごとにできないかという要望があった。なるほど確かにそのほうがいいだろう。同様にサイトごとに動作を割り当てられる設定としては、wasaviの起動をさせないためのブラックリストがすでにある。こちらはさらにサイトの下にCSSセレクタを指定できるようにしてあり、個別の要素のレベルで制御が可能だ。writeasもそのようにすべきだろう。
具体的にはwriteasに対して上記の値の他に、JSONとしてパース可能な文字列を与えることを許す。このJSONは例えば:
{
"http://example.com/*": "div",
"http://example.net/*": [
{
"selector": "#element-id",
"writeas": "textAndBreak"
}
]
}
と言った感じの連想配列になり、URLに対するwriteasの値、あるいはURLおよびセレクタに合致する箇所のwriteasの値が取られる。
ところで、ブラックリストはwasaviのオプションではなくwasaviの起動前の設定である。この区別はとても重要だ。本質的にwasaviの設定はwasaviのsetコマンドから操作できるのが望ましい。そういうわけに行かないものだけが起動前設定として独立されるべきである。起動前の設定というのは他にexrcや、起動ショートカットや、起動時の効果音などだがこれはまさにwasaviが起動する前に処理される事柄なのでwasaviの設定からは「止むを得ず」独立させてあるということだ。それ以外の設定、つまりwasaviが起動した後に参照される設定はすべてwasaviのオプションにしてある。とこのように厳密に区別しているのである。さて今回の変更を施す場合、URLごとのリストという点ではブラックリストと似たものになるのだが、しかしいつ参照されるのか? という点で考えるとwriteasは依然としてwasaviのオプションだ。そういうわけで独立した設定にはしない。
ということは、上記のようなJSONをwriteasに代入する際は
set writeas='{ \
"http://example.com/*": "div", \
"http://example.net/*": [ \
{ \
"selector": "#element-id", \
"writeas": "textAndBreak" \
} \
] \
}'
という感じのexコマンドになるのだが、これはこれで改行のエスケープがすごく冗長だ。これはちょっと何とかしたい…。