wasavi も 0.6.580 から jpm でビルドするようにした。ただこれらのツールは、ビルド時だけではなく実行時にも影響を及ぼす。大昔は Add on SDK のライブラリは個々の拡張に同梱されていたが(このため wasavi でも Firefox 版だけやたらサイズがでかくなるという問題がかつてあった)最近は SDK のライブラリは Firefox 自身が保持するようになっている。困ったことにこのライブラリが、cfx でビルドされたかあるいは jpm かで微妙に動作を変える。
たとえば cfx の [cci]require()[/cci] に比べて jpm のそれはより commonjs に準拠しているようになっていて、cfx では基準のディレクトリが常に lib なのだが(正確には、エントリポイントスクリプトの dirname かもしれない。未確認)、jpm では require() を実行したソースが位置するパスが基準になるのである。つまり lib/foo とか lib/bar とかだったりと可変なのだ。
これで何が困るのかといえば、wasavi や akahukuplus はソースの共通化のために require() の polyfill を定義しているのだが、ある関数を呼び出した際にその呼び出し元のソースファイルのパスを得るという標準的な方法がないことだ。
標準的な方法がないということは、標準的ではない方法を使わざるを得ないということで、具体的には [cci](new Error).stack[/cci] が返す文字列を取得して解析するしかない。しかしこれは非常に脆弱で、各ブラウザベンダがこのプロパティが返す文字列の内容をちょっとでも変えたら即破綻する。文字列ではなく、もっと構造化されたオブジェクトでスタックフレーム情報を返してくれればもうちょっとましなのだけど…。
さて、cfx から jpm への移行で最後に残ったのは赤福プラスだ。これも移行してみた。また、最近は絵文字が unicode のコードポイントにやたら導入されている状況を鑑みたり鑑みなかったりしつつ、コメント中の絵文字は twitter のそれと同様の画像で置き換えるようにしてみた。